【初心者向け】英会話に役立つ英単語を着実に覚える方法

本記事では、英単語に自信のない初心者向けに、正しいアプローチで英単語を暗記する方法を解説します。英単語の暗記は、スキマ時間を使って学びやすいので独学向きです。また、英語の語彙が増えれば、オンライン英会話のレッスンで話せるテーマや内容が豊かになります。

英単語を覚えるのに、暗記で苦労していませんか。高校生が身につけておくべき英単語数は、3,000〜4,000語と言われています。この数の中には、小学校や中学校で習う英単語も含まれています。

大学進学までに高校生は、英検2級やTOEIC550点に必要な単語を学びます。社会人の学び直しなら、1,800〜2,500語の学習が必要と言われています。社会人なら、一つの目安として、このレベルの英語力を身につけたいですね。英単語を暗記して、覚えられた実感が湧いてくれば、モチベーションも上がりますよね。英単語は英語学習の土台となる大切な部分です。

英単語を丁寧に覚えようとすると時間がかかります。英単語の暗記だけで、半年も1年もかけていたら、最初に暗記した英単語は忘れてしまっていることでしょう。暗記する量が増えると時間がかかり、時間をかけると忘れてしまうというジレンマがあります。正しいアプローチで勉強すれば、時間をかけずに単語を暗記でき、忘れにくくなります。

もくじ

なぜ、英会話に英単語の学習が効果的なのか?

知っている英単語が多ければ、英会話で自在に話せ、相手の話もよく分かるようになります。でも、英単語を知らなかったら、「日本語ならわかるのに、英語で何て言うんだろう」と悩んだ経験はありませんか。外国人と話す機会があっても、英単語を覚えていなかったから、言葉が出ないなんてもったいないです。

英単語は、英語を学習する際の土台を構成する要素の一つです。会話シーンで、その状況に適した英単語が出てくると、会話も弾むようになります。英会話で話せる話題が増えれば、海外旅行も今まで以上に楽しくなります。

英会話に欠かせない、3つの要素

英語の最も基本的な要素は、この3つです。まず、発音があって、それに対応した単語があります。英語は、一つの単語に、一つの音があります。このように英語は、音を表した文字「表音文字」です。音を表す文字を覚えると、音の規則性が単語の文字から読み取れる仕組みになっています。

3つの要素
  • 発音
  • 単語
  • 文法

日本語は、意味を文字に表した「表意文字」です。日本語の漢字を覚えるように、英単語を覚えるとアルファベットの組み合わせで覚えることができても、発音できないということが起こります。だから、漢字を覚えるように、英単語を覚えると時間がかかりますし、どんなふうに発音すればよいかわからなくなります。

言葉に意味・意思が宿る3つの学習ステップ

英語を言葉として覚えるには、次の3つの学習ステップがあります。会話シーンに合わせたフレーズを覚えれば、その範囲内で会話が成立します。でも、自分が思ったことを、そのまま英語で話せるようになりません。

3つの学習ステップ
  1. 英単語と発音をセットで覚える
  2. 単語と文法を組み合わせてで覚える
  3. 会話シーンに合ったフレーズを覚える

各ステップをバラバラに学習しようとすると、時間がかかります。単語を覚えるときには、ネイティブスピーカーの発音と、その単語を使った例文を一緒に覚えれば学習効率が良いです。単語、発音、文法、フレーズを関連付けて覚えると、どんな会話シーンで使われる単語なのかイメージしやすくなります。そのイメージの中から、覚えた単語の記憶を思い出せるよう練習します。

英単語を覚えるときの効果的な学び方

英単語を覚えるのは、頭の中にその単語のイメージを絵に描くようなものです。絵を描くときは、一回色を塗って終わりにしてしまうと、子どもが書いた絵のようになります。でも、何度も何度もいろを重ねると、複雑な色彩を表現できて、写術的な描写ができます。絵が本物のようにリアルだと、写真と見間違えます。英単語も何度も暗記しながら、頭のイメージを鮮明にしていく作業が必要です

できるだけ早く、英単語のイメージを鮮明にするには、次の3つのコツがあります。英単語のイメージを頭の中で想像しながら、イメージを鮮明にしていきます。そのためには、単語帳を1周するスピードを上げて、英単語のイメージが残っているうちに、新しいイメージで上書きしていきます。

英単語を覚える3つのコツ
  1. 各英単語を確認してイメージする
  2. 単語帳の復習を素早く行い、記憶のイメージをより鮮明にする
  3. 素早く何度も復習して、長期記憶にする

単語帳の学習は、何周かすると英単語のイメージが定着して忘れにくくなります。単語、発音、文法、フレーズを関連付けができていると、会話シーンをイメージできます。英語の発音を聞いたときに日本語訳しなくても、その会話シーンが思い描けるようになるまで練習します

省略してもよい3つの学習がある

英会話で、次のような単語や用語の学習は省略します。英単語の土台作りの段階では、覚える量が増えすぎて挫折しやすくなります。結局、専門用語や学術用語などの、普段あまり使わない単語を知っていても、英語で日常会話ができるくらいの語彙力がないと活かしきれません

学習を省略できる英単語
  1. あなたの生活や仕事で使わない専門用語・学術用語
  2. ネイティブスピーカーが生活や仕事で使わない単語や用語
  3. 日本人にしか通じない単語や用語

それよりも小学校から高校までに習う英単語を知っていれば、日常会話や簡単なビジネス英会話もわかるようになります。一旦このレベルの英語を自在に使えるようになるまで、短期集中で英語の土台作りをすると良いです。

英単語を覚えるときの最適な学習タイミング

英単語には、いろいろな学習法があります。日本の学校では、英単語の効率的な学習方法を授業で教えてくれません。学校の先輩や同級生の学習方法をまねしたり、参考書や勉強方法の書籍を読んだりして、自分で試行錯誤しながら改善すると思います。

英単語の暗記はシンプルに考えると、英語を英語のまま理解できるよう、頭の中に英単語のイメージを作る作業です。頭の中で思い描いているだけなので、時間が立つとそのイメージが薄れたり、忘れてしまったりします。この薄れたり、忘れたりするタイミングを知っていれば対策できます

一度、覚えた英単語を忘れるタイミングを理解して、思い出すには、どんなタイミングで復習すればよいのか知っておくことが大切です。そして、英単語を覚えるときに客観的に最適な復習のタイミングを管理すれば、学習の効率が良くなります。

英単語を覚えるときに3つの重要なヒント

英単語を覚えるときに、大切なことがあります。つまり、完全に忘れる前に思い出すことです。「覚えたとき」から「忘れる手前」の時間差をうまく利用すれば、少ない復習時間で単語を暗記することができます。これを理解するために、過去の研究から3つの重要なヒントがあります。

3つの重要なヒント
  1. エビングハウスの忘却曲線
  2. カナダのウォータール大学の研究「忘却の曲線」
  3. 大量記憶術

「エビングハウスの忘却曲線」は、時間の経過と学習効率の関係を研究したものです。それを裏付けるように、カナダのウォータール大学の研究「忘却の曲線」では、復習のタイミングと復習の効果を測定したものです。この2つの研究によって、復習に効果的なタイミングで復習すると、記憶が定着することが証明されています。そして、大量記憶術は、復習のタイミングをスケジュールするのに役立ちます

エビングハウスの忘却曲線

大量記憶術と切っても切り離せないのが、忘却曲線です。ヘルマン・エビングハウス(外部サイト・リンク)が提唱しました。時間の経過とともに、どれだけ忘れてしまうのかを曲線で表したものです。誰でも、1時間後には学んだことの半分以上を忘れてしまいます。

エビングハウスの忘却曲線
20分後の記憶
58%
60分後の記憶
44%
90分後の記憶
35%
1日後の記憶
30%
2日後の記憶
27%
6日後の記憶
25%
31日後の記憶
21%

どうしたら忘れないようにできるのでしょうか。いかに忘れないかという視点で、効果的な復習のタイミングと復習の効果の関係性の研究があり、ウォータール大学が情報を発信しています。

ウォータール大学の研究「忘却の曲線」

カナダのウォータール大学の研究(外部サイト・リンク)から、復習のタイミングと復習の効果の関係性が明らかになっています。効果的な復習は、学習時間の自己投資の改善につながるので重要なポイントです。

出典:ウォータール大学「Curve of Forgetting」より引用

1日目に、60分間の学習で100%の記憶になります。そこから定期的に復習すると、忘れる量が減り、復習の時間も減少します。つまり、毎日、繰り返し学習すると、学習効率が改善されます。適切なタイミングで復習すると、1ヶ月後でも短時間の復習で100%思い出せます。研究では、毎日復習を継続することで、以下のような関連性が述べられています。

復習のタイミング継続的な復習の効果
(100%の記憶が戻るまでの学習時間)
復習なし1ヶ月後に、ほぼ忘れている
24時間以内の復習10分間の復習
7日目(1週間後)に2回目の復習5分間の復習
30日目(1ヶ月後)に3回目の復習2〜4分間の復習
参考:ウォータール大学の研究「忘却の曲線」

タイミング次第では、いくら復習を繰り返しても効果がでません。一見当たり前のようですが、適切な復習タイミングを逃すと学習効果が上がりません。具体的に、英語学習をどのように計画すればよいでしょうか。そこで大切なのは、大量記憶術による実践的な学習管理の知識を身につけることです

大量記憶術で最適な復習タイミングを逃さない

具体的な学習計画のヒントとして、立川談笑師匠の大量記憶術が大変役立ちます。プロの落語家が、お話を覚える方法なので実証済みです。資格試験の勉強で、よく利用される記憶方法でもあります。以下のYouTube動画を視聴すると、学習管理の方法がすぐに理解できます。

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